不動産エージェントみつかる

一昨年の秋、超高性能の住宅会社「ウェルネストホーム」の新人営業マンくんから、持っている不動産を売却して家を建てたいと思っているお客様がいるので、どうしたらいいかと相談がありました。
まずは状況をお聞きするために、ショールームに行きご面談をさせていただきました。

自宅、一戸建ての貸家、駐車場を所有しているとのことで、その不動産を売却して自宅を建て替え資金にしたいとのこと。

まずは何をどうやって売るかです。
自宅は80坪の敷地と築50年の建物があります。はじめは解体して平屋を建てたいとの話がありました。
もちろん80坪もありますから、平屋は可能です。そうなると駐車場と貸家を売ることになります。
まず、評価を調べてみると、２物件の合計でちょうど予定する建築資金ギリギリ、建築費用はなんとかやりくり
したとしても、自宅を売却するのではないので、約20％の所得税がかかります。ここはかなり大きい出費です。

自宅を半分にして半分売れば、自宅を売却したときの税制優遇が使えます。
しかし、自宅を半分売れば平屋の夢・・。お庭の植木、大切に飼っている金魚の池も潰すことになります。

悩んだ結果、自宅を半分と貸家を売って、その半分に２階建てを建てることになりました。

お庭の植木と池を潰すこと、よく決断されましたねとお話しすると
「妻と娘が、お父さんいなくなってから手入れするの嫌だからね」と言われ、確かに無い方が将来的にいいかと思ったそうです。

自宅の半分は、建築を請け負うウェルネストホームさんが新商品のモデルルームとして建築をするために購入してくださいました。
２棟並ぶと街並みも綺麗です。

貸家の方は、実は古くから賃貸管理をしていた駅前不動産の会社が売却をしたいと言ってこられたのですが、資金繰りやスケジュールなどをすべてワンストップでお願いしたいとお客様からご要望があり、当社にご依頼いただいたのですが、
そのせいでその駅前不動産会社は駐車場などの管理も一切引き受けない、貸家の借主様への対応もされないという急に冷たい態度を取ってきました。

借主さまへの退去は一歩間違えばかなり大変な事態になります。
古い家は家賃が安いから借りる方も多いため、なかなかいい転居先が見つかりません。
そのため資金や条件など厳しい提示をされる方もいます。
駅前の賃貸の管理会社から厳しい口調で責められていると聞いたときは、こちらは影からサポートしますので貸家の売却はその不動産会社さんにお願いしたほうがいいのではないでしょうか？とお話ししました。
しかしお客様は「わたしはちゃんと藤木さんのことを調べてお願いしているんだ」と仰ってくださって。

建築会社さんからの紹介だからということではなく、当社のスタンスを理解してちゃんとお願いしてくださったんだ！とその時はとてもうれしかったことを覚えています。

貸家の売却も当社にお任せいただき、借主様の転居先も当社のエージェント久保がしっかりサポートさせていただきました。
また、自宅の解体には長い間生活していた分の家財や荷物が多く、またお婆さまの着物が沢山あったので久保が一緒に片付けを手伝い、着物も捨てるのではなく、着物がほしい方へお配りしました。

あれから1年、ずっと楽しみしていた新築が完成しました。
古くて大きなお家があった場所に、新しく綺麗な家が２軒建ちました。とても快適で空気のよい空間です。

お祝いに薔薇の花束を持って行ったのですが、奥様がご主人がプロポーズのときに薔薇の花束をくれたというエピソードを聞かせてくれて、とても幸せそうなお客様を見ることができて、本当にいいお仕事をさせていただいてよかったな！と思いました。